素の自分を表現することは、誰もが心から求めることです。
本記事では、自己表現の重要性から始め、素直に自分を出すための実践的な方法やコツをお伝えします。
自己開示がもたらすメリットや、日常生活での取り入れ方についても探っていきます。
自分らしさを取り戻し、本来の自分を表現するための手助けが必要な方は、ぜひお読みください。
① 素の自分をだすために自然体でいること
自然体でいることへの罪悪感を感じすぎないようにしましょう。
自分らしさを表現する方法の一つは、他人に合わせて自分を隠すことに対して罪悪感を感じすぎないことです。
人はそれぞれ複数の顔を持ち、状況や相手によって様々な側面を見せます。
時には役割に応じた自己を演じることも必要です。
ですから、「本当の自分を表現しなければいけない」というプレッシャーを感じる必要はありません。
子供の頃には「皆と仲良くしよう」「友達をたくさん作ろう」と言われますが、自分を偽ったりストレスを感じながら多くの人と関わる必要はありません。
無理に取り繕った自己を示しても、その関係は浅く、続かないことがあります。
だから、「全員に好かれなければいけない」という考えを捨てましょう。
精神科医の樺沢紫苑氏も次のように述べています。
「悩みを人に打ち明けることで心が癒され、不安やストレスが半分以下になる。無理して他人と仲良くしようとするほどストレスがかかることはない。
心を許せる友人が一人でもいればそれで十分です。自然な自分を受け入れてくれる人を見つけ、じっくりと良い関係を築いていくことが大切です」。
ありのままの自分を受け入れることが大切ですね。
② 素の自分を出すためにありのままの自分を受け入れること
自分らしさを表現する方法の2つ目は、ありのままの自分を受け入れることです。
自信がないと、人前で本当の自分を出すのは難しいことです。
そんな時は、まず自信をつけるために「自己受容」をすることが大切です。
心理学では、「自己受容」とは、自分のできない部分や欠点、ネガティブな側面を受け入れることを指します。
自分自身を肯定し、今の自分で満足する感覚を持つことが自己受容です。
自己受容は、自己肯定感を高めるための基盤となります。
自分の弱点や欠点も含めて、ありのままの自分を受け入れましょう。
「自己受容の4行日記」を書くことで、自己受容を身につけることができると自己肯定感が低すぎてつらい人のための処方箋の著者、樺沢紫苑氏は言っています。
③ 素の自分を出すために嫌われる勇気を持つこと
素の自分を表現する方法の3つ目は、嫌われる勇気を持つことです。
オンラインの質問サイトでは、嫌われることを恐れて素の自分を出せないという悩みがよく見られます。
例えば、こんな感じです。
「人に嫌われるのが怖い、顔色をうかがってばかり…。
自分の性格に疲れました。
常に人の顔色をうかがってしまうのは、人から嫌われることが怖くてですね」というような内容です。
調査では、全国20代から60代の男女1,357名のうち、42.5%が「誰からも嫌われたくない」と回答しました。
嫌われないように気を遣っている人が多いですね。
でも、全員から好かれるのは不可能です。
『だれにでも「いい顔」をしてしまう人』の著者、加藤諦三氏は、次のように述べています。
「みんなに好かれても生きやすくならないし、嫌われることを恐れていない人の方が周囲から好かれ、信頼されることが多い」。
素の自分を出せる人は、人生の貴重な時間を嫌われないように過ごすことで、自分の人生を生きられないとわかっています。
だから、素の自分を表現しても嫌われても、それを受け入れています。
現実的には、素の自分を表現して一部の人に嫌われたとしても、自分の価値観や考え方と合う人と深い関係を築けます。
そうすることで、心の安定や幸福感を得られるのです。
一時的に周りから離れられるかもしれませんが、最終的にはより良い人間関係に恵まれるでしょう。
「素の自分を表現して嫌われたとしても、それは自分と合わない人だったと思えば、嫌われることがそれほど気にならなくなりますね」という考え方も大切です。
④ 素の自分を出すために反省を過度にしないこと
素の自分を表現する方法の4つ目は、過度な反省をしないことです。
過去の行動や言葉に対して「あの時はあんなこと言わなければよかった」「もっと〇〇しておけばよかった」と後悔しすぎることは止めましょう。
過度な反省はマイナスの自己暗示に陥り、自己を傷つけたり自信を喪失させたりします。
また、自分が悩んでいるほど、相手はそれほど気にしていないことが多いものです。
ドイツの哲学者、ニーチェは次のような言葉を残しています。
「1日の終わりに反省しない」。
1日を振り返って反省しすぎると、自分や他人の欠点や自分の不完全さに気づいて怒りを感じたり、自己肯定感が低下したりします。
自分を信じられなくなれば、素の自分を表現することが難しくなりますよね。
だからこそ、1日の反省をしても最後にはポジティブなことで終わり、明るい気持ちで新たな1日を迎えるようにしましょう。
⑤ 素の自分を出すために自分を表現すること
素の自分を表現する方法の5つ目は、素の自分を出せる相手から少しずつ素の自分を表現していくことです。
素を表現する勇気が出ても、一気に自分をさらけ出すのは難しいですよね。
過去に自分の意見や考え方を否定されてトラウマになっている場合は、特に抵抗があります。
そんな時は、まずは「この人なら大丈夫」と感じる信頼できる相手に対して、できる範囲で本音を表現して素の自分を表現していきましょう。
何事もうまくやる人は、小さな挑戦から始めて、様子を見ながら試行錯誤して成功へと進んでいきます。
⑥ 素の自分を出すために駄目なところを見せる
素の自分を表現する方法の6つ目は、自分のダメなところを見せることです。
アニメの「のび太君」や「ちびまる子ちゃん」は、ダメな部分がたくさんあるキャラクターですが、それでも愛される理由は、共感できたり応援したくなるからではないでしょうか。
人間関係も同じく、「実は私って〇〇が下手なんだよね」「こんなミスしちゃった」と、自分のダメなところや失敗談を話すと親近感が生まれるものです。
失敗談で笑いが取れたら雰囲気も和み、素の自分を表現するのも楽しくなります。
臨床心理士の中島美鈴氏も、次のように述べています。
「私たちが親密になるときには、お互いのダメな一面を見せ合う誠実さや率直さが必要です」。
まずは自分のダメなところを相手に見せ、お互いが関係性を深めたところで素の自分を表現していくと、自然と相手に受け入れてもらえます。
⑦ 素の自分を出すために相手にも素の自分をだしてもらうこと
素の自分を表現する方法の7つ目は、相手にも素の自分を表現してもらうことです。
相手が本音を表現してくれると、自分も自然に素の自分を表現しやすいという経験はありませんか。
心理学では、自分自身のことを他者に話すことを「自己開示」と言います。
自己開示とは、自分に関する情報を何の意図もなく、言葉を通じて素直に伝えることを指します。
その上、さらに「返報性の原理」(相手から何かもらったらお返しをしたいという心理)が働き、自分が自己開示すると相手もそれに応じて自己開示しやすくなります。
これにより、お互いに自己開示し合うことで親密さが高まり、信頼関係が深まるのです。
相手と打ち解けたいと思ったら、趣味など話しやすいトピックから自己開示をして、良好な人間関係を築いていきましょう。
まとめ
素の自分を出すことは、自己肯定感を高めることができ、より充実した人生を送るための重要なステップなんです。
今回の記事では、自己表現の重要性を理解し、具体的な方法を紹介しました。
自己開示を通じて、他者とのつながりを深めることができます。
素直に自分を表現することで、心の負担が軽減され、ストレスも減少します。
また、自分の強みや興味を把握し、それを活かすことで、より満たされた日常を過ごせるでしょう。
素の自分を表現するためには、以下のポイントが重要です。
- 自己理解 自分自身を知ることが第一歩です。強みや弱み、興味関心を明確にしましょう。
- 無理せず自然体で 自然な姿でいることが素の自分を表現するカギです。自己否定せず、素直な自分でいることを心がけましょう。
- 積極的なコミュニケーション 自己開示を通じて、他者とのコミュニケーションを深めましょう。
素の自分を出すことで、新たな自己発見や成長の機会が広がるはずです。
ぜひ、日常生活で実践し、より豊かな人生を築いていきましょうね。
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